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2010年 GW7都市地方予選大会(2nd SEASON) |
デッキ傾向(前半) |
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10月から全国で開催されている「GW7都市地方予選大会(2010 2nd SEASON)」も広島大会で4大会が終了し、折り返し地点。
今回のGW通信は、恒例の「GW7都市地方予選大会(2010 2nd SEASON)デッキ傾向(前半)」として、各予選大会毎に注目のデッキやゲーム環境を紹介していきます。
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●GT後の環境変化 |
9月に開催された、「GT 2010 1st SEASON」からの最初の変化は新たな「制限カード」の制定です。
この「制限カード」の制定によって、ゲーム環境に新たな変化が訪れました。
1.赤単色コントロールデッキの減少
1st SEASONで一大勢力であった「赤単色コントロールデッキ」はその使用率が大分下がりました。 この変化の要因としては「虚偽の報告(O-43)」の制限が上げられます。
「虚偽の報告」で相手の国力を縛り、相手のカードのプレイを封じ、その隙間を縫ってプレイされた一部のカードだけを処理するという動きが勝ち筋の一つでしたが、制限カード化によってその動きは一気に難しくなりました。
その為、相手のカードが場に出る前提で、そのユニットを全て処理できる効果を持った「ダブルオーライザー(U-0028)」がその後の赤系デッキの主流となってきたのも面白い変化と言えます。
2.コンボデッキの増加 また、札幌大会以降「青白退艦許可デッキ」や「黒赤自爆ジ・オデッキ」等の「コンボデッキ」が増加しました。
「コンボデッキ」の増加には様々な要因がありますが、やはり最も大きく作用しているのは「報道された戦争(C-7)」の制限でしょう。
「コンボデッキ」は、カードを場に展開しないで、手札の組み合わせで勝利する為、手札破壊には非常に脆く、この制限は非常に大きい環境変化です。
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●札幌大会 |
「GW7都市地方予選大会(2010 2nd SEASON)」最初の大会となった札幌大会は、「制限カード」によるゲーム環境の変更が色濃く出ている大会です。
○札幌大会でのデッキ環境
デッキとして目立つのは、「青白退艦許可デッキ」の入賞数の多さです。
札幌大会では、珍しい形の「コンボデッキ」の入賞がたびたび見られたのですが、これほどまでに「コンボデッキ」の入賞が多いのは初めてのことです。
・「コンボデッキ」増加の要因は?
「コンボデッキ」の増加要因は、先に挙げた「報道された戦争」の制限もそうですが、ゲーム環境を取り巻く要素も大きな点です。
環境的な面で最も顕著なのが、GT後唯一制限カードの影響を受けなかった「ユニコーンコントロールデッキ」の増加です。
「ユニコーンコントロールデッキ」は、「ユニコーンガンダム(U-395)」をベースとするカードサーチ効果で、負けない場を作って勝利する「コントロールデッキ」です。
その為、場のカードで全く勝負しない「コンボデッキ」は非常に相性の良いデッキでなのです。
○赤紫OOコントロールデッキ
「赤単色コントロールデッキ」と入れ替わるように登場したのが、「赤紫OOコントロールデッキ」です。
このデッキもまた「ユニコーンコントロールデッキ」と同様に場を制圧し勝利するデッキタイプです。
しかし、「ユニコーンコントロールデッキ」が多くのカードの組み合わせで場を作る事に対して、このデッキは「ダブルオーライザー」のみで場を制圧するという狙いが明確なデッキである為、デッキとしてプレイしやすいのが特徴です。
デッキパターンとしては、赤+紫で構築されたパターンと、更に黒をタッチして「野望の毒牙(C-24)」を積んだ2パターンありますが、「ダブルオーライザー」で処理できなくなる「キリマンジャロの嵐(O-53)」や「ヒイロ・ユイ(CH-67)」に対して耐性がつく分、黒を入れたデッキの方が上位入賞デッキでの使用率が高いようです。
○赤茶バビロンシュート
このデッキは「コスモ・バビロン(O-C1)」を「暴かれた秘密(C-16)」でユニット化し、それを相手の配備エリアに移してから、「破滅の終幕(C-9)」等で場から離して勝利するデッキです。
デッキとしての誕生はかなり古いのですが、今回入賞したデッキは「相次ぐ離反者(O-102)」を使用しているのが特徴です。
このカードは、相手のユニット展開を遅らせつつ、「コスモ・バビロン」を移すためにも使用する、一石二鳥のカードです。
(「暴かれた秘密」は全てのオペレーションをユニット化するため、オペレーションが3枚以上あれば「相次ぐ離反者」の条件が満たせます)
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●福岡大会 |
○福岡大会でのデッキ環境
福岡大会からは「コラボレーションブースター ガンプラ30thメモリアルエディション」が使用可能となりました。
「高機動」+大打点の「ウイングガンダムゼロカスタム(U-GP40)」や、「ネロスガンダム(虹色の脚)(U-G92)」と相性の良い「ターンエーガンダム(U-GP42)」、「赤紫OOコントロールデッキ」には「ガンダムエクシア(U-GP55)」と言ったカードが使用されていました。
その他にも「ガンプラ紫G」や「ガンプラスリーブ」等の「ガンプラ」をフィーチャーした見た目が非常に楽しいデッキが多かったです。
そのような雰囲気の中で開催された福岡大会では、札幌大会の結果から対「赤紫OOコントロール」としてコマンドを中心とした除去重視の「コントロールデッキ」、逆に「コントロールデッキ」の増加を見越したスピード重視のデッキ、そして「コンボデッキ」と三様のゲーム環境でした。
○コンボデッキ
札幌大会で、飛躍した「青白退艦許可デッキ」ですが、その余りの活躍ぶりに福岡大会では「ゲリラの村(U-6)」等で、対策されていました。
ところが、その代わりに登場したのが「黒赤自爆ジ・オデッキ」
ほぼノーマークの「コンボデッキ」であったためか、1位と3位にダブル入賞を果たしました。
○コマンド中心のコントロール
「赤紫OOコントロールデッキ」への対策として、構築されたのがコマンドやオペレーションを多用したデッキです。
「青緑黒赤多色コントロールデッキ」は「魂の輝き(C-4)」等の場をリセットするコマンド中心で構築。
24弾ACEの登場以降、そのドロー効果をうまく使用する為、カードを場に展開する構築が増えているのも「魂の輝き」等のカードが強くなった理由でもあります。
「茶紫照準コントロールデッキ」は、茶特有の捨て山を増やすギミックと「最後の照準(O-0012)」を合わせたデッキ構築となっていました。
これらのデッキは、「ダブルオーライザー」3枚だけに頼ったデッキであるならば、それを3回破壊できるカードを使えば良いといった考えの元に組まれたデッキです。
○緑単色ウィニーデッキ
「エリク・ブランケ(CH-194)」の制限により、以前より使用率が減ってきましたが、「コントロールデッキ」の増加による環境全体のスピードの低下、「コンボデッキ」を断ち切る「滅多打ち(C-104)」「重要機密の察知(C-135)」等で環境的には追い風です。
また、天敵の「虚偽の報告」も制限されているので、それだけで敗北するといったことも少なくなっています。
ただし、「ダブルオーライザー」1枚で一気に厳しくなるのも事実で、その為「ラグナ・ハーヴェイ(CH-0024)」で「ヒート・ホーク(O-127)」、または「水」を持つユニットがいるエリアに「ダブルオーライザー」を移して、「ダブルオーライザー」のテキストを使用不可にして、別エリアからダメージを通すといったエンジンも搭載されていました。
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●大阪大会 |
○大阪大会でのデッキ環境
大阪大会からは26弾「戦いという名の対話」の使用が解禁。福岡大会以上の環境変化が現れました。
特に、これまで使用率の高い「赤紫OOコントロールデッキ」に、デッキの形をほぼ変えずに投入可能な新たなユニット「ダブルオークアンタ(U-0033)」が追加されたことは、3枚の「ダブルオーライザー」頼みだったデッキの新たな主力ユニットとして、デッキと共に高い使用率を誇りました。
○赤紫OOコントロールデッキ再び
デッキ環境の箇所で述べたとおり、「ダブルオークアンタ」の登場は、一気に「赤紫OOコントロールデッキ」のパワーと使用率を上げて、大阪大会では全てのブロックで「赤紫OOコントロールデッキ」が優勝するという快挙を成し遂げました。
また、赤以外にも「空白の時を経て(C-008)」を使用し、ジャンクからユニットを出す「茶紫型」、潤沢なドローカードと「フォビドゥンガンダム(U-S240)」によるカウンターを内蔵した「白紫型」等のデッキが入賞しています。
また、特徴的な変化として「ジオンの姫御子(O-118)」がカウンターカードで採用されています。
これは、「ダブルオークアンタ」さえ場に出してしまえば、そこからプレイするカードが多くない(「ダブルオーライザー」は換装の効果で場に出せる)ので、一種の蓋として使います。
もちろんロールコストにもなるので、置いておくだけでも有効です。
デッキの構築は「ダブルオークアンタ」で紫Gが必要になる為、このタイプでは黒をタッチで使うデッキはほとんどありません。
対策的な観点から見ると、「ダブルオーライザー」「ダブルオークアンタ」の弱点「どちらも手札に無ければコストが安くならない」に着目したカードの使用が増えたことです。
その為、ハンガーへ移動させるカードや、手札にあるユニットのテキストを無効にする「馴れ合いの拒絶(O-90)」が「OOコントロールデッキ」の対策カードとして採用されています。
○コマンドによる場のリセット
大阪大会では1枚で全てのGを破壊したり、手札を全て廃棄するタイプのカードを使用したデッキが多くありました。
これは、ある程度増えてきた「コンボデッキ」に対しての対策と「コントロールデッキ」への対策を同時に行うものです。
「赤紫OOコントロールデッキ」のような赤デッキは多くありましたが、同系対決を意識した結果、カウンターに「ジオンの姫御子」等の通常のカウンターと同じ感覚では使いにくいカードや、国力の重い「宇宙を統べる者」を使うタイプのデッキも多く、赤に対しても意外に通る環境であったといえます。
特に「血のバレンタイン(C-S24)」「報復行動(C-87)」「宝物投棄(C-6)」等のカードが多く使われていました。
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●広島大会 |
○広島大会でのデッキ環境
大阪大会の一週間後に行われた広島大会は、上位デッキをみてもやはり「赤紫OOコントロールデッキ」が優勢。
全体的に見ると、それ以外にも上位のほとんどが「コントロールデッキ」となっており、その為か「ユニーク」である「激しき情念」の使用も大阪大会より顕著で、Gとなるカードの枚数が18枚前後で構築されているデッキの多くに投入されていました。
○「ユニコーンコントロールデッキ」
「赤紫OOコントロールデッキ」に、準じて使用率の高いデッキタイプです。
このデッキは「青単」と「青タッチ赤」のタイプがありますが、札幌大会以降全体として「青単」タイプが多くなっています。
これは、「タッチ赤」の理由であった「雲散霧消(C-82)」と「彼方からの来訪者(C-3)」の2つが戦闘エリアのユニットのみを対象にしているのに対して、「ダブルオーライザー」が配備エリアからその効果を使える為です。
結果として、そのようなカードの代わりに「キリマンジャロの嵐」といったカードで「ダブルオーライザー」等に対抗します。
また、「プロトタイプガンダム(U-198)」の採用も、主力のユニットが限られた「赤紫OOコントロールデッキ」対策として、「ダブルオーライザー」や「ダブルオークアンタ」を狙い撃ちにします。
また、「キルケーユニット(C-160)」を使うタイプもあり、このタイプならば「白単色ディアゴデッキ」にも「プロトタイプガンダム」を当ててコンボを断ち切ることができます。
○「緑紫OOコントロールデッキ」
「最低最悪の戦争屋(C-0011)」等のダメージコマンドを多用したコントロールデッキです。
ユニットの選択も「GNフラッグ(U-0048)」のような、除去能力の高いものが選択され、最終的に「ダブルオークアンタ」で勝利します。
驚くべきはメインの「アレハンドロ・コーナー(CH-0025)」3枚で、このカードにより「ダブルオーライザー」や「ダブルオークアンタ」をハンガーに移して、結果的に通常のコストでのプレイでしか出せなくさせます。
「ガデラーザ(U-0057)」や「ガンダムエクシア(U-GP55)」も使用された、「OOコントロールデッキ」を意識した「OOコントロールデッキ」です。
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広島大会で「GW7都市地方予選大会(2010 2nd SEASON)」も折り返し、残るは年明けから開催される「名古屋大会」「東京大会」「仙台大会」の3都市。
「ダブルオーライザー」や「ダブルオークアンタ」を擁した「コントロールデッキ」優勢のまま進むのか?それとも新しいデッキが誕生し新たなゲーム環境になるのでしょうか?
そして、年末にはGW「戦場の女神ADVENT」が発売。人気のイラストレーターや漫画家の手による新グラビアGカードが、目玉のブースター。
是非手に入れて、君のデッキに花を添えよう!
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