今期のCS大会は「コンボデッキ」と同様に様々なタイプの「ビートダウンデッキ」がありました。
特に名古屋大会では、その種類が一気に増加し、これまでに見たことの無いデッキも入賞しています。
これらのデッキもやはり「青赤OOデッキ」の流行に合わせた構成やチューニングが施されていました。
「ガンダムデッキ(鋼鉄型)」「青黒ガンダムデッキ」「青赤ガンダムデッキ(SD型)」
今期のCS大会で入賞した「ガンダムデッキ」は、その全てが混色型のデッキとなっており、本来の青単型が持つ安定性で勝負するよりも、デッキの決定力を上げる方向にシフトしているようです。
これは「青赤OOデッキ」も「ガンダムデッキ」と同じ国力帯で動くので、同じターンで動いていると、ユニットサイズや除去カードで処理される懸念があるためだと思われます。
「ガンダムデッキ(鋼鉄型)」
前年度GTで登場したデッキタイプで、「アナハイムエレクトロニクス(O-17)」で国力をブーストし「ガンダム(U-347)」で展開したあとに「鋼鉄の七人(C-C27)」でキャラクターをセット、その打点とキャラクターのテキストを活かし圧倒的に優位な場を展開します。
「鋼鉄の七人」までが、きれいに決まると勝負は決したも同然ですが、「鋼鉄の七人」のプレイを無効にされたり、カットで「切り開く力」等の国力無効カードで効果を無効化される所が弱点の一つです。
「青黒ガンダムデッキ」
「報道ガンダム」と言われるタイプのもので、「ガンダム」の展開力と「報道された戦争(C-7)」を合わせて使うことで、盤面上の有利を確実なものとします。
このタイプのデッキでは、国力ブーストカードはその隙間を作ることが難しく、あまり投入されていませんでしたが、今回入賞したこのタイプのデッキは全て何らかの国力ブーストカードが使われています。
「青赤ガンダムデッキ(SD型)」
このデッキは「ガンダムデッキ(鋼鉄型)」の「鋼鉄の七人」とキャラクター周りを全て「特徴:SD」を持つカードと「異世界からの使者(SPC-35)」に変更したものです。
「アナハイムエレクトロニクス」による国力ブーストも変わらずに組み込まれていますが、デッキエンジンの最大の特徴として「知られざる全容(C-C6)」が挙げられます。
このデッキでは「ガンダム」を引くだけでなく、追加コストで廃棄した「特徴:SD」を持つユニットを「異世界からの使者」で場に出すことができます。
「ナイトガンダム(U-124)」により「ガンダムデッキ(鋼鉄型)」以上の打点を弾き出すことも可能で、「ガンダム」と「異世界からの使者」の2通りの勝ち筋があるデッキといえます。
「青赤スピードキング」
このデッキは「青赤OOデッキ」より前にあったデッキタイプです。
序盤のカードの構成要素は「青赤OOデッキ」と変わりませんが、多くの「青赤OOデッキ」が持つ場のコントロール能力を排除し、打点に特化した形となっています。
今回このデッキが再び注目されたのは、「青赤OOデッキ」の流行と、それが持つ「本国許容ダメージの少なさ」という弱点を突いたデッキだからと言えます。
主力のユニットの「スピードキング(U-C105)」や「ガンダムアヴァランチエクシア(U-OO17)」は、防御のしにくいユニットで、それらのユニットに「怒号(C-15)」をプレイすることで、2桁のダメージを一気に与えることができます。
そのほかにも「血の宿命(C-5)」も投入され、デッキ回転のスピード自体は「青赤OOデッキ」と同じでありながらも、相手の本国を直接狙う構築となっています。
「青赤ディープストライカー」
「ZプラスC1Bst型(U-380)」の効果で、戦闘力が高く、制圧能力のある高機動ユニット「Sガンダム(ディープ・ストライカー)(U-381)」を早出しするデッキです。
これらの組み合わせ以外は基本的にドローカードとカウンターカードですが、「ZプラスC1Bst型」の効果は交戦していれば敵軍ターンにも起動するので、「青赤OOデッキ」の必須除去カードともいえる「彼方からの来訪者」でデッキの上に戻った「Sガンダム(ディープ・ストライカー)」を「ZプラスC1Bst型」が防御に出撃できる状態ならは確実に回収する動きが可能となっています。
「青緑ラストシューティング」
このデッキも基本パーツとして「陸戦型ジム(第07MS小隊機)」「Oガンダム」が採用されていますが、「青赤スピードキング」と同様に、コントロールよりも防御しづらい構成の打点に特化したデッキです。
このデッキでは「ガンダム(ラストシューティング)(U-321)」による攻撃が鍵となっており、本国への直接的なダメージと「ガンダム(ラストシューティング)」打点アップのために「世界の再編(C-OO8)」が採用されています。
「青単色中速デッキ」「青単色SDデッキ」
「ガンダム6号機(完成形態)(U-301)」等の青の4国力帯ユニットのデッキに新たに「謙信ガンダム(U-386)」と「信玄ガンダム(U-385)」を投入した、「青単色中速デッキ」と、そこからさらに「信玄・謙信」方面にシフトしたのが、「青単色SDデッキ」です。
特に名古屋大会優勝の「青単色SDデッキ」は、その「軍勢コイン」による打点アップ効果から、「ガンダムデッキ」以上に早だし方向に特化したタイプになっており、メタ対象である「青赤OOデッキ」よりも早くスタートし、そのスピードと打点で押しきる構成となっています。
「茶単色MFデッキ」
これまで「MFデッキ」は、成立したセットグループを、どのように守るかに重点が置かれていましたが、「コントロールデッキ」に対しては後一歩届かず、勝ちきれない状況が続いていました。
しかし、今期は「青赤OOデッキ」の流行が「赤黒コントロールデッキ」のような純粋な「コントロールデッキ」の天敵となり、環境の「コントロールデッキ」の数が減少したため、「茶単色MFデッキ」は、これまでよりセットグループを維持しやすい環境になったこともあり結果を残すことに成功しました。
「緑ウィニー」
入賞した2つの「緑ウィニー」は「鬼気迫る攻撃(C-110)」を使用した「焼きタイプ」と、「モニク・キャデラック(CH-189)」を使用した「1枚制限タイプ」です。
どちらも「赤い彗星」等のダメージカードを搭載しているため、「陸戦型ジム(第07MS小隊機)」「Oガンダム」の処理はしやすいですが、「ガンダムヴァーチェ」が出ると一気に攻め手が不足する可能性が高く、「ガンダムヴァーチェ」に対応できるかどうかが勝負どころです。
「黒ウィニー」
このデッキは前年度GT入賞デッキとは異なり、単体の高機動ユニットを強化し攻撃するデッキです。
このデッキも「政治的圧力」を搭載し、相手の展開を遅らせることを重視しており、「マトッシュ(CH-46)」も合わせてGロール要因として使われていました。
他にも「エリアルド・ハンター(CH-48)」や「ルペ・シノ(CH-Z9)」がコマンド対策として投入されており、かなり「彼方からの来訪者」等を意識した構成となっています。
●ビートダウン系デッキの入賞者人数
(大会名横()はGT権利獲得人数)
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札幌大会(10) |
仙台大会(16) |
広島大会(20) |
名古屋大会(36) |
ガンダムデッキ
(鋼鉄型) |
1 |
0 |
1 |
2 |
青黒ガンダムデッキ |
0 |
1 |
0 |
1 |
青赤ガンダムデッキ
(SD型) |
0 |
0 |
0 |
1 |
青赤スピードキング
|
0 |
1 |
1 |
1 |
青赤ディープストライカー
|
0 |
0 |
0 |
1 |
青緑ラストシューティング
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0 |
1 |
0 |
0 |
青単色中速デッキ
|
0 |
0 |
1 |
0 |
青単色SDデッキ
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0 |
0 |
1 |
1 |
茶単色MFデッキ |
0 |
0 |
0 |
2 |
緑ウィニー |
1 |
0 |
0 |
1 |
黒ウィニー |
0 |
0 |
0 |
1 |
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