第35回「2010年 GTファイナル 2010 1st SEASON デッキ傾向分析」
9月4日・5日に「パシフィコ横浜」で開催された「GUNDAMWAR 2DAYS BIG BOOST!!」にて、開催された「GTファイナル 2010 1st SEASON」にて、ガンダムウォー最強プレイヤーが決定!!
今回もGW通信では「地方予選大会」、前日の「GTセミファイナル」の2つの大会を勝ち抜いた62名のGWトッププレイヤーのデッキを分析。 |
● 2010年度大会環境の変化 |
デッキ分析に移る前に、「地方予選大会」からスタートした、2010年度のデッキ環境の変化について簡単に解説します。
○「2009年度GT~地方予選大会」
2009年度GT環境では、エクステンションブースター3の登場による「マリーダ・クルス(CH-118)」「クシャトリア(U-198)」「ハンマ・ハンマ&R・ジャジャ(U-197)」を手に入れた「赤単色コントロールデッキ」が中心の環境となり、2009年度GT優勝を勝ち取りました。
しかし、地方予選大会の開始と共にドラマチックブースター「乱世に生きる漢たち」が使用可能範囲となり、「黒紫ラジエルデッキ」がブレイク。
「黒紫ラジエルデッキ」は「赤単色コントロールデッキ」には必ず投入されている「虚偽の報告(O-43)」に耐性があり、尚且つ「報道された戦争(C-7)」等の手札破壊も装備している為、「赤単色コントロールデッキ」に相性が良いデッキでした。
更に、「大阪大会」以降は24弾「双極の閃光(プレリュードスターター)」も使用可能範囲に含まれる事で、「双極の閃光(C-12)」「ガンダムアストレア(タイプF改)&ガンダムサダルスード(タイプF)(U-0020)」等の追い風もありました。
こういった流れの中で、「GTファイナル 2010 1st SEASON」でも「黒紫ラジエルデッキ」の優勢かと思われていましたが、24弾「双極の閃光(ブースター)」の登場は更なる環境の変化をもたらしました。
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● GTファイナルデッキ傾向 |
今回のGTファイナルに参加したデッキは計62デッキ。
ここからは、それらのデッキを使用プレイヤーの人数で、主流デッキ(A/B)とその他のデッキに分けて解説したします。
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●主流デッキAグループ |
主流デッキAグループでは、使用プレイヤー数が多く、更に「地方予選大会」でも上位入賞が多いデッキについて解説いたします。
○「赤単色コントロールデッキ(タッチ黒含む)」
2009年度GT優勝から、全ての「地方予選大会」で高い使用率と安定した結果を残しているデッキタイプです。
このデッキは「クシャトリア」等の高いコントロール力を持つユニットと「カウンター」、そして「虚偽の報告」によって相手の展開を遅らせる3つの柱によって成り立っているデッキです。
しかしながら、デッキの構成から「虚偽の報告」に耐性があり、手札破壊というコントロールデッキに強い要素を備えた「黒紫ラジエルデッキ」の登場によって、その優位が絶対のものでは無くなりました。
更に「双極の閃光」より登場した「ウイングガンダムゼロ&ヒイロ(A-12)」等の新エースは、相手のターンにユニットを出す事で「虚偽の報告」から逃れる事ができます。
その為、「赤単色コントロールデッキ」も「虚偽の報告」に変わる(または追加する)カードとして「野望の毒牙(C-24)」を採用する形が増えました。
特殊Gはもちろんキャラクター、オペレーションと幅広い対象を取る事が可能な「野望の毒牙」の投入は、デッキの弱点を減らす事になり、実際GTでは、このタイプが赤単色型よりも上位の成績を残しています。
○「黒紫ラジエルデッキ」
「地方予選大会」開始直後から、上記の「赤単色コントロールデッキ」への対抗馬として頭角を現したデッキです。
今回のGTにおいても6名のプレイヤーが選択しており、信頼度の高さが伺えます。
しかし、今回のGTでは警戒されており、「再開と離別と(C-14)」、「キリマンジャロの嵐(O-53)」等の手札破壊対策や、回復等のビートダウン対策をしっかりと取るデッキが増えた為、全く上位に残る事ができませんでした。
○「緑黒コントロールデッキ」
前期GTより「赤単色コントロールデッキ」とも戦えるデッキとして、根強い支持があるデッキです。
デッキの強みは「魂の輝き(C-4)」を代表とするコントロール力と「ゼグ・ツヴァイ(ジョッシュ機)(U-197)」と「捲土重来(O-97)」の無限ブロックコンボです。
完成度が非常に高いデッキですが、今回のGTでは「ユニコーンコントロールデッキ」という、破壊耐性の高いデッキが流行した事もあり、上位に結果を残すことができませんでした。
○「緑単色ウィニーデッキ」
今回のGTでは「ユニコーンコントロールデッキ」等、重いデッキが多かった為、環境的には合っている選択と言えるでしょう。
もちろんGTという最上のゲーム環境の中ですので、そういった重いデッキには「速攻デッキ」対策のカードは投入されていましたが、2位に入賞したデッキは「妄執の果てに(O-82)」を投入し「エリク・ブランケ(CH-194)」へのつなぎを早くし、相手が対策カードを引く前に勝利するという工夫がされています。
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●主流デッキBグループ |
主流デッキBグループに区分されるのは、24弾「双極の閃光(ブースター)」発売以降に勢力を拡大し、今回のGTでも使用率が高いデッキです。
このグループのデッキは、GT優勝した「白単色重速デッキ」のように上位入賞数も多い、今後のゲーム環境を占う上でも注目すべきグループと言えます。
○「白単色重速デッキ」
これまで、何度か大会環境の中心となったこともある「白単色重速デッキ」ですが、GTを制覇したのは実は今回が初めてです。
このデッキが優勝した要因を分析してみましょう。
・新エースの力
「白単色重速デッキ」の優勝の要因として上げられるのは、「双極の閃光」より登場した新エースである、「ウイングガンダムゼロ&ヒイロ(A-12)」です。
では、「ウイングガンダムゼロ&ヒイロ」の強さをテキスト毎に見てみましょう。
第1テキスト:
相手のターンにGを出して国力をブーストする基本的な使い方は5国力に主力が多い白と基本的に相性が良い事はもちろん、前述したように相手のターンにユニットを出す事で「虚偽の報告」への対策にもなっています。
第3テキスト:
「デュエルガンダム&バスターガンダム(U-S220)」と言った高射撃ユニットと合わせて高い打点を出す事ができます。
また、エースが強力であるが故に、コントロール能力の高い「訓練された手駒(O-S46)」も併用されるパターンが多くありました。
・デッキ構成
優勝したデッキのデッキ構成は、エースの第3テキストを重視した「打点特化型」と言えるものです。 3枚ずつ搭載された「デュエルガンダム&バスターガンダム」と「部品ドロボウ(C-8)」がそれを表していると言えるでしょう。
更に打点以外の部分でも「ガンダムエピオン(U-136)」が搭載され、対処される前に勝つといった指針が見て取れます。
このようなデッキ構成を可能にしたのは、新エースによるGブーストと共に「虚偽の報告」対策得たことで、対策枠を取らずにデッキを強化し、その分空いたデッキスペースでデッキの方向性を出すことに成功した為と言えます。
○「ユニコーンコントロールデッキ」
今回のGTで最も使用者数の多かったデッキがこの「ユニコーンコントロールデッキ」です。
「ユニコーンガンダム(U-395)」を使用したコントロールデッキは以前より存在しましたが、以前のタイプでは明確な勝ち筋が存在しない為、優勢な場を形成することはできますが、そこからゲームに勝ちに行くことが難しいデッキで、時間切れによる引き分けが多いデッキでした。
しかし、24弾の登場で、明確な勝ち筋となりえる「ペーネロペー(U-425)」を手に入れたことにより、一気にブレイク。
「ユニコーンコントロールデッキ」の基本的な動きは、除去耐性・打点等で安定している「ガンダム(U-347)」チームで序盤のダメージと防御を行います。
そこから「ユニコーンガンダム」で「ペーネロペー」と、それを「オードリー・バーン(CH-247)」等の守るカードを引き込んで勝利するデッキとなっています。
○「赤紫OOコントロールデッキ」
このデッキは「赤単色コントロールデッキ」に圧倒的な場の制圧力を持つ「ダブルオーライザー(U-OO28)」を組み込んだものです。
赤の得意とするドローソースにより、他の紫デッキよりも安定度が高くなっており、そのデッキの様はなつかしの「カウンタークスイー」を思い出させるものでした。
「赤単色コントロールデッキ」では、勝ち切れなった部分を突破するだけの力を「ダブルオーライザー」が持っている為、これまで「赤単色コントロールデッキ」を使っていたプレイヤーにも使いやすく、勝ちやすいデッキであることが最大の特徴です。
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●その他のデッキ |
ここに区分されているデッキは、使用者数が少ない主流デッキとは一線を画すデッキです。
特に使用者を選ぶ、「黒赤占領報復デッキ」等のコンボデッキが多く、それらのデッキは結果を残しています。
カウンターを擁した赤系デッキや、手札破壊の黒系デッキが以前の環境ほど多くないこともあってか、こういったコンボデッキは勝ちやすい環境だったようです。
また、新型のデッキとしては「ネロスガンダム(虹色の脚)(U-G92)」と「偽りの捧げ物(O-30)」を使ったMFデッキや、「グラブロ&ズゴック(U-346)」を使った水デッキがあります。
●その他のデッキ
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順位 |
使用デッキ数 |
黒赤占領報復デッキ |
3位 |
2名 |
青茶脱走ユニコーンデッキ |
9位 |
2名 |
青白退艦許可デッキ |
10位 |
2名 |
茶単色MFデッキ |
13位・20位 |
2名 |
黒単色TRデッキ |
15位 |
1名 |
茶単色ネロスデッキ |
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2名 |
緑紫ジンクスデッキ |
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1名 |
緑単色水デッキ |
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1名 |
青赤ガンダムデッキ |
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1名 |
緑紫中速デッキ |
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1名 |
青単色ウィニーデッキ |
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1名 |
ラジエルコングロデッキ |
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1名 |
白単色ディアゴデッキ |
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1名 |
青赤コントロールデッキ |
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1名 |
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■「次のGTへ向けて」 |
「GTファイナル 2010 1st SEASON」は初の「白デッキ」制覇の形で終了しました。
今回のGTでは、「地方予選」からメタゲームの変遷が激しい環境でした。
特にGTでは、それまでのメタゲームを超えたデッキが登場し、GWの新環境への一歩と言える内容でした。
既にセカンドシーズンの「GTシード権大会」も終盤。
10月からはセカンドシーズンの「地方予選大会」も開催されます。
更に、今月末にはDXウィナーズスターターも発売され、「ウィナーズスターターチャレンジング大会」等のイベントが続々スタート。
DXウィナーズスターターは、2009年度のGT結果を分析して生まれた本格派デッキです。
今回のGTでも大躍進した「ユニコーンコントロールデッキ」のパーツも多く投入されているので、トーナメントデッキを作りはじめるスターターとしても見逃せないスターターと言えます。
今後もガンダムウォーは様々な新商品や、イベント満載でお届け。
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