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コラム

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第22回 「2008年度ガンダムウォーグランドトーナメント(第2期)
デッキ傾向」
今年もパシフィコ横浜で開催された「ガンダムウォーBIG WAVE '09」にて、今年度のGT(グランドトーナメント)予選大会、及び決勝大会が開催されました。
今回のGTは前日に行われた予選から「中速デッキ」「コンボデッキ」の増加が目立ち、これまでCS(チャンピオンシップ)大会で結果を残した「コントロールデッキ」の減少がありました。
そして、決勝大会での熾烈な戦いの結果、「緑単色中速デッキ」が2008年度第2期GTチャンプに輝き、さらに2008年度の統一王者となりました。
今回の「GW通信」では、GTでのメタゲームと活躍した様々なデッキをGT決勝大会のデッキ分布と各デッキのポイントを中心にレビューしていきます。
● 中速・重速デッキ
「アグリッサ」(U-0023)

○中速デッキ
今年度のCS~GTを象徴する「中速デッキ」として上げられる「ガンダムデッキ」「緑単色中速デッキ」は、メタゲームや新弾の発売による環境の変化にも対応する事で結果を残し続けました。
これには、各デッキの基本となるポテンシャルが高い事もありますが、同じデッキタイプでもデッキの構成内容を変化させる事で、メタゲームに応じて「攻撃的なデッキ」「コントロール要素の高いデッキ」「相手を動きを拘束するデッキ」等のデッキの動きを変化させ、当時のメタゲームに対応させた、プレイヤーのデッキ構築能力の高さが伺えます。

また、その他のデッキとしては「青赤OO」等の混色の中速デッキも目立ち、その大半が「陸戦型ジム(第07MS小隊機(U-319)」「Oガンダム(SP-63)」を中心とした、爆発的なカードアドバンテージを得るタイプでした。

○重速デッキ
「白単色デッキ」「茶単色MFデッキ」等がカテゴライズされる「重速デッキ」は、22弾の新カードや新特殊G(通称貯めG)の恩恵を最大限に受け、GT予選からこれまでより多くのプレイヤーがデッキ選択し、特に「白単色デッキ」は近年まれに見る結果を残したといえます。

これまでは、「中速デッキ」に対するスピードの面での遅れや、「コントロールデッキ」にもろい所がありましたが、今大会での「コントロールデッキ」の減少等の環境の変化が追い風となりました。

ガンダムデッキ(単色)(鋼鉄型)(地球侵攻型)
今期のメタゲームの中心となり続けた「ガンダムデッキ」は、21弾環境では「単色型」という一つの完成形を見せましたが、「チームデッキ」である以上、元となるデッキ構成枚数が確定しているため「単色型」では、中心となる「ガンダム(U-347)」等に対応されると、厳しい面もあるためGTでの使用を控えたプレイヤーも多いようです。

そして、今回のGTで一気にブレイクしたのが22弾の新カード「鋼鉄の七人(C-C27)」をキーカードにした「鋼鉄型」です。
このタイプは赤青にする事で、ドローソースにより「ガンダム」へのアクセスをあげ、さらにそこから「鋼鉄の七人」をプレイし、一気に優位に立つ「コンボデッキ」のような動きをみせるデッキです。
選ばれたキャラクターは「影のカリスト(CH-C52)」のように相手の行動を束縛するカードや「刹那・F・セイエイ(CH-OO15)」と言った本国回復要素など、サイズだけで無い強力な効果をもったカードが選択されています。
万が一「ガンダム」が引けない場合でも、「ガンダムヴァーチェ(U-OO4)」にそれらのキャラがセットされるだけでも、十分に強力なところもポイントと言えるでしょう。
「地球侵攻作戦(O-19)」によるG破壊を見た「地球侵攻型」もありますが、「鋼鉄型」はそれらと明確に異なる点としてドローサポートに優れた赤を混ぜた上で、キャラクターセットによる「場で勝つ事」を目標とした点が、これまでの混色型「ガンダムデッキ」に無いところと言えるでしょう。

「青単色重速デッキ」
「青単色重速デッキ」は、「リボーコロニー(U-88)」等のユニットで序盤を守り、「νガンダム(U-288)」までに繋ぐデッキです。
22弾の特殊G「ホワイトベース隊(G-84)」により、G事故が減少する事で安定して合計国力の高いカードをプレイできるようになったのが大きな点と言えるでしょう。
戦闘力の増強を重視し、「G-3ガンダム(U-364)」「量産型νガンダム(U-378)」を搭載したものもあり、上位入賞こそかないませんでしたが、興味深いデッキと言えるでしょう。

緑単色中速デッキ
GT優勝、そして記念すべき最初の統一王座についたのがこのデッキタイプです。
基本的な構成パーツは、これまで同様ではありますが細かいカード選択で、色々なパターンをプレイヤー毎に構築されていました。
また、22弾から「アグリッサ(U-OO23)」「オーバーフラッグ(U-OO20)」を投入したデッキが多く、全体的に交戦を重視したものとなっています。
その中で優勝したデッキはメインから「滅多打ち(C-109)」を搭載し、相手の展開を遅らせたり、コンボを止めるカードとして縦横無尽に活躍していました。
デッキ自体が交戦を主体に構築されているので、「滅多打ち」が手札に戻る事も多く、相手に「名称:ガンダム」を持つユニットがいるならば、「グラハム・エーカー(CH-005)」の効果で無理やり交戦する事も可能です。
サイドボードにも「ゲリラの村(U-6)」等のコンボデッキ対策となるカードも多く、環境を読みきった選択がされています。

「黒単色TRデッキ」
「パプテマス・シロッコ(CH-49)」を中心とした、一風変わったデッキです。
序盤は「マケドニア・コロニー(U-Z69)」等の低国力ユニットや「情報の把握(C-OO2)」でドローを増やし、「パプテマス・シロッコ」の効果で一気にジャンクヤードからユニットを展開し勝利します。
ジャンクヤードを経由するため、相性のよい「フルドド(U-164)」「ガンダムTR-1[ヘイズル・ラー](U-162)」「ガンダムTR-1[ヘイズル・ラー](第2形態ブースター装備)(U-173)」が投入されていました。

「茶単色MFデッキ」
22弾で「ゴッドガンダム(U-G62)」「明鏡止水(C-G19)」等のカードが投入され、大きくパワーアップしたデッキタイプです。
これまでの弱点だった、ユニット+キャラクターのセットグループを守る方法が上記のカードで補強され、キャラセットの完成が勝利に結びつき易くなりました。
しかしながら、今大会で増えた「コンボデッキ」への耐性が無い点と「緑単色中速デッキ」の「アグリッサ」等苦手とするカードを使ったデッキが多くあり、予選の使用者に対して決勝はそこまでの使用者と結果を出すには至りませんでした。

白単色デッキ
「白単色デッキ」は、今回のGTで近年稀に見る良い結果を残す事に成功しています。
デッキの構成は「ウイングガンダムゼロ(U-120)」が投入された以外では大きな変化はありませんが、「ブロックワード(O-S38)」「切り開く力(C-S16)」の存在は「コンボデッキ」だけでは無く、同じ中速系のデッキに対しても効果があり、「コントロールデッキ」の減少と「コンボデッキ」「中速デッキ」の増加を受けて浮上した形と言えるでしょう。

OOデッキ(青黒・青赤・青茶)
これらのデッキは、そのほとんどが「陸戦型ジム(第07MS小隊機(U-319)」「Oガンダム(SP-63)」を中心としたデッキです。
この2枚のカードが生むアドバンテージにより、ユニットの展開、敵軍ユニットの除去を行います。
「月面民間企業(G-1)」「裁きを下すもの(C-OO14)」により、敵軍から奪ったカードをプレイし、さらにアドバンテージを広げます。
組み合わせの色によって、カードの選択がなされ「青赤型」は赤の「彼方からの来訪者(C-3)」、「青茶型」は「宝物投棄(C-6)」「風雲再起(CH-G35)」、「青黒型」は「報道された戦争(C-7)」「ガンダムサダルスード(U-OO4)」となっています。
対処しにくいダメージ源として「ガンダム(ラストシューティング)(U-321)」も搭載されているため、「ドロー」「除去」「ユニット」が揃った隙の無いデッキと言えますが、相手のデッキによっては「Oガンダム」で奪ったカードがプレイしづらい事もあり、そういう点では指定の高いカードの多い「白単色デッキ」等には効果が半減してしまう可能性もあります。

「黒アストレアデッキ」
これまでの「OOデッキ」とは異なり「ガンダムサダルスード」等のOOPユニットを中心組まれた、速攻よりのデッキです。 このデッキには「報道された戦争」等の手札破壊、「アフリカ独立解放戦線(O-49)」等の国力変更カードと言った、2種の対戦相手のプレイを束縛するカードが投入されており、それらのカードで対戦相手の場をロックし、勝利します。 特に「アフリカ独立解放戦線」は、「貯めG」の使用が目立った今大会においては効果の高さがうかがい知れます。

「緑コントロール」
東京CS大会で優勝したデッキタイプです。
前回同様、制限された「ブリッツクリーク(C-118)」の穴を「休日の出来事(C-24)」で埋める形になっており、全体的な「コントロールデッキ」の減少による「魂の輝き(C-4)」等の全体除去の減少は変わらず、このデッキの追い風となっていましたが、「ガンダムデッキ(鋼鉄型)」等のより、先鋭化したデッキ等もある現環境では、「ブリッツクリーク」の穴を埋めきる事は難しいと言えるでしょう。

●中速デッキのGT結果
  参加デッキ数 結果順位(上位20位まで)
ガンダムデッキ(青単) 8位
ガンダムデッキ(鋼鉄型) 5位・12位・19位・20位
ガンダムデッキ(地球侵攻型)  
青単色重速デッキ  
緑単色中速デッキ 1位・4位・14位
黒単色TRデッキ  
茶単色MFデッキ  13位
白単色デッキ 6位・17位・18位
青黒OOデッキ  
青赤OOデッキ 2位・7位・15位
青茶OOデッキ 9位
赤黒アストレアデッキ  
緑赤ブリッツデッキ   

● コントロールデッキ

「野望の毒牙」(C-24)

「コントロールデッキ」は、これまでのCS大会では多くのプレイヤーが選択するデッキタイプでしたが、GT大会では予選から突破者を出す事が少なく、決勝でも以前に比べると使用率がかなり下がった傾向にあります。

要因の一つとしては「青赤OOデッキ」等の「陸戦型ジム(第07MS小隊機」「Oガンダム」を中心としたデッキの流行にあります。
カード1枚のアドバンテージを最大限に活用する必要がある「コントロールデッキ」において、上記のユニットが生み出すアドバンテージは驚異的です。
敵軍ユニットを除去しても、相手のユニット除去をカウンターしたとしても、序盤から取られたアドバンテージにより、処理した敵軍カードとプレイした自軍カードの枚数差が縮まらないのは「コントロールデッキ」において脅威以外の何物でもありません。


「赤コントロール」
CS大会のメタデッキであった、「赤黒コントロール」は「青赤OOデッキ」の流行により、予選、決勝を通して良い結果を残せませんでした。
また、「青赤OOデッキ」以外にも「滅多打ち」「切り開く力」と言った動きを止めるカードが多くあったのも、カード1枚のプレイタイミングを絞る「コントロールデッキ」には不利に働いたと言えます。

「緑コントロール」
全体的に減少した「コントロールデッキ」において比較的良い結果を残したのが「緑黒コントロール」です。
このデッキは低国力のユニット除去の枚数が多いため、「陸戦型ジム(第07MS小隊機)」等に耐性があり、結果的に「青赤OOデッキ」に対しては有利が付きます。
また、GT参加デッキの最大派閥である「中速デッキ」とも戦い易いデッキタイプではあるのですが、ドローの不安定感から、サイドボード後も「コンボデッキ」に対して厳しい戦いが増えるのが難点といえます。
しかしながら、明確な苦手デッキを追求し、サイドボードの構成を対「コンボデッキ」によらせる事ができれば、まだ可能性の高いデッキではないでしょうか。

「赤スローネデッキ」
「ガンダムスローネドライ(U-OO10)」等の「特徴:スローネ系」を持つユニットを中心に構築された「コントロールデッキ」です。
以前は、ユニットのサイズとテキストによる場の制圧から「月光蝶(C-7)」につなぎ勝利する形が多かったのですが、今回のデッキは「月光蝶」を排除し、「転向(O-4)」等のコントロールカードを増量させている形でしたが、「赤黒コントロール」と同様の弱点を抱えている点はGT環境において厳しかったと言えます。

●コントロール系デッキのGT結果
  参加デッキ数 結果順位(上位20位まで)
赤黒コントロール  
緑黒コントロール  11位
赤茶スローネデッキ 1  
● 速攻デッキ
「決戦」(O-21)

CS後半戦では、比較的人気の高いデッキタイプでしたがGTでは、予選決勝共に多くの使用者はいませんでした。
これは、大会を通して最も多いタイプの「中速デッキ」自体が、低国力からスタートするタイプになり、これまでの速攻デッキの勝ちパターンである、「序盤からのダメージを与え、後半では防御しにくいユニットで残りの本国を0にする」というパターンが通用しにくくなった事や、もっとも相手がし易い「コントロールデッキ」の減少によって、勝ち易いゲームが減った事が上げられます。

「緑ウィニー」
CS大会後半戦から登場した「モニク・キャデラック(CH-189)」が投入された、「1枚制限型ウィニー」です。
「クラウレ・ハモン(CH-191)」も搭載され打点を重視するタイプですが、「中速デッキ」の低国力スタート化や、「コンボデッキ」のメインから速攻対策により、良い結果にはつながりませんでした。

黒ウィニー
CS大会最後の「東京大会」でも結果を残したデッキですが、3位に入賞したデッキは、さらに打点に特化したデッキです。
このデッキの最大の特徴は、「カードの展開力」にあります、定番の「戦闘バイク甲タイプ(U-Z10)」に加え、「ブースト」「クイック」「艦船」等の効果でユニットを大量に展開し、「決戦(O-21)」で勝負を決します。
このタイプのデッキは本来であるならば「アプサラスⅡ(U-278)」等のカードには弱いのですが、GTでのメタゲームでは「速攻デッキ」がほとんどいない事が想定されていた事や、最近の「速攻デッキ」の傾向が1体のユニットサイズを最大にするタイプが多く、そういった軽量ユニットを除去する「速攻対策」を入れたデッキが全くありませんでした。
唯一メインデッキから「木星圏からの出発(O-16)」等の「速攻対策」を積んでいる「コンボデッキ」に対しては、「報道された戦争」で対抗する事が可能です。
「黒ウィニー」初のGT3位入賞と言う結果は既存タイプのデッキをメタゲームに合わせ選択したプレイヤーのメタゲームの勝利といえます。

「青ウィニー」
このデッキは「CS大会」で多く使われた「ガンダム試作1号機フルバーニアン(U-322)」「シロー・アマダ(CH-175)」等のキャラクターと、「ハロ(CH-101)」をセットするタイプです。
しかしながら貯めGである「ホワイトベース隊」の追加により、最終的には3、4国力のカードも3枚程度入っているなど、若干「青単色デッキ」に近い形となっています。
新たに投入されたカードとしては、打点として頼れる「ガンダム(ラストシューティング)」「リョウ・ルーツ(CH-218)」と、ジャンク対策をしつつカードを再利用する「サウス・バニング(CH-93)」がありました。

●速攻系デッキのGT結果
  参加デッキ数 結果順位
緑ウィニー  
黒ウィニー 3位
青ウィニー       
● コンボデッキ(その他)
「踏み躙られた思い」(C-86)

様々なデッキタイプが存在したCS大会(第2期)全体を通して、少数ながらもほとんどの大会で上位入賞者を出していたのが、「コンボデッキ」にカテゴライズされるデッキです。
しかし、GT大会では、様々な「コンボデッキ」が上位を狙う勢いで登場しており、これまでのメタ対象外から、一気にメタ対象と認識されるようになりました。

「第7次宇宙戦争デッキ」
CS大会ではコンスタントに結果を出し続けたデッキタイプであり、デッキ構成も大きく変更が無かったデッキですが、GT決勝に残ったこのデッキはメインからは「第7次宇宙戦争(C-X9)」を排し、「破滅の終幕(C-9)」とハンガーへの移動を中心にし、ハンガーのアドバンテージで優位な状況を作り出した上で、デッキの必須パーツと言える「∀ガンダム(U-103)」で攻撃を行うタイプです。
「A.W.(O-X38)」が制限カードなので、カードが揃う確立は低いですが、定番の「ガンダムF91(ハリソン機)(U-352)」のコンボも搭載し、勝利手段を複数用意できている点もこのデッキの見逃せないところです。
また、茶という色の特性上多くのオペレーションが投入されているため、貯めGもデッキの安定性に一役買っています。

「赤正義破滅」
「破滅の終幕」「正義の女神(SPC-30)」の「コンボデッキ」である、このデッキも基本的なデッキ構成は変わりませんが、これまでと変わった点としてはメインから「尊き御言葉(C-12)」が投入され、貯めGや様々なカードに対する対抗策として使われていました。

「自爆ジ・オデッキ」
CS東京大会で久しぶりに登場した、このデッキは、これまでのコンボカードだった「退路の確保(C-44)」に代わり、22弾から新たに「踏み躙られた思い(C-86)」を得る事で、コンボの回避率を一気に減らし、これまで以上に隙の少ない「コンボデッキ」となりました。
決まってしまえば敵軍手札が0枚になる「踏み躙られた思い」の登場により、カウンターカードの必要性も減り、これまでコンボを守るために投入されたカウンターカードが、コンボ達成まで本国を守る「隠された翻意(O-36)」「木星圏からの出発」が3枚ずつフルに投入される形へと変化しています。
これは比較的序盤から動く「中速デッキ」が増加している事もあり、デッキとしては大きくプラスに働いたと思われます。
また、「2008年度統一王者戦」において第1期のチャンピオンが選択したのも、このデッキでした。

「赤TR退艦」
22弾発売に前後して急速に使われだした、新しいタイプの「コンボデッキ」です。
コマンドを複数回プレイ可能な「ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル](U-168)」をコンボのエンジンとし、コマンドを無限にプレイする事で勝利するデッキです。
コンボパーツは「ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル]」「ヴォワチュール・リュミエール(C-S87)」「復讐の銃弾(C-78)」、そして「退艦許可(C-S104)」が2枚の総勢5枚もの枚数のコンボになりますが、一度決まってしまえば回避がほぼ無理な事と「ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル]」さえ出ている状態なら、ドローソースである「サラサ再臨(C-8)」「ゼロの示す未来(C-75)」が複数回使用できるので、見かけよりかなりコンボの精度は高いデッキと言えるでしょう。

コンボ自体の動きとしては
1.「ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル]」が場に出た状態で、手札から「復讐の銃弾」をプレイし、敵軍本国を1枚取り除きます。その後「ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル]」の効果で「復讐の銃弾」はハンガーに移動します。
2.手札から1枚目の「退艦許可」をプレイし、ハンガーの「復讐の銃弾」を手札に移し、「退艦許可」「ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル]」の効果でハンガーに移動。
3.手札から2枚目の「退艦許可」をプレイし、ハンガーの「退艦許可」を手札に移し、2枚目の「退艦許可」「ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル]」の効果でハンガーに移動。
上記1~3を繰り返し、敵軍本国を0にします。

「ブーストタイタニア」
「ブーストタイタニア」は、「タイタニア(U-107)」「Z計画(C-26)」等の効果でいち早くプレイし、場の優位を持ったままGを破壊し、対戦相手の展開が遅れている間に勝利するデッキです。
22弾の貯めGの存在により、以前よりも有用性が疑問視されるデッキではありましたが、このデッキはさらに「政治的圧力(O-11)」を加える事で、貯めGに対処しています。
また、「踏み躙られた思い」をコンボの成立を対戦相手に邪魔をさせないカードとしてだけではなく、相手の展開を遅らせるカードとしても使うためにメインから3枚投入されているのも印象的でした。

「黒恫喝MF」
「黒茶恫喝MF」は「MF」が初めて収録された16弾当時に流行った「コンボデッキ」です。
ただし、このデッキはコンボだけを狙っていた当時のデッキよりも、別の方法でも勝利できるように調整され、「恫喝(C-14)」よりも、Gが残ることから後の展開もやり易く、「ガンダムデッキ」対策にもなる「天使たちの昇天(C-Z31)」が1枚:2枚の割合で組み込まれています。
また、ユニットとキャラクターのセットをサポートするために「ゴッドワルド・ハイン(CH-Z38)」が投入されており、「コンボデッキ」と「コントロールデッキ」を足して2で割ったようなデッキとなっていました。

「緑ライラック」
このデッキは「ライラック作戦(O-X11)」をキーカードとした、かなり珍しいデッキと言えます。
デッキ内容は「大きな損失(C-83)」等の敵軍本国に直接ダメージを与えるものと、「一日の長(O-98)」等のドローソースと「慈愛の眼差し(C-9)」といった回復カードで構成され、とにかく敵軍本国にダメージを与え勝利する事を目指しています。
特に「ライラック作戦」は「ヴァリアブル」や貯めG等の存在でGが減りつつある環境では、比較的多い枚数が取り除ける可能性があります。

●コンボデッキ(その他)のGT結果
  参加デッキ数 結果順位(上位20位まで)
第7次宇宙戦争デッキ  
赤茶正義破滅  
自爆ジオデッキ 10位
赤白TR退艦 16位
ブーストタイタニア  
黒茶恫喝MF  
緑茶ライラック 1  

■「2008年度グランドトーナメント[第2期]」と「初の統一王者戦」

「謙信ガンダム」(U-386)

3月22日に開催された「ガンダムウォーBIG WAVE '09」にて、第2期GTチャンピオンと2008年度統一王者が見事決定しました。

今年度の公式大会は様々なデッキが独自の進化を遂げ、時には「中速デッキ」優勢、またある時には「コントロールデッキ」が流行したりと変化に富んだゲーム環境でした。
最終的な結果として「緑単色中速デッキ」がプレイヤーのプレイングスキルとメタ環境を読んだ見事なカード選択で、見事「2008年度統一王者」に輝きました。

これまで変化してきた環境と同じように、今後行われる公認大会や次に行われる公式大会では、GTの結果を受けてどのようにメタゲームが推移していくか非常に楽しみです。

さらに、4月には「ブースタードラフトエントリーパック'09」、5月には「DXタクティカルスターター」が発売され、新たなカードが皆さんのプレイを待っています。

これからのガンダムウォーも要注目です!!

それでは、ガンダムウォー、レディー・ゴー!!

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