○中速デッキ
「ガンダムデッキ」「緑単色中速デッキ」の2種のデッキは、後半のCS環境においてメタデッキ(勝率が高い=大会で当たる可能性が高く警戒する必要がある)とされたデッキタイプです。
この2種のデッキは、主に4国力までのカードで構成されたデッキとなっており、ほとんどの場合、序盤から攻撃に移り、メインとなる4国力ユニットで場を制圧します。
○重速デッキ
今回入賞したデッキの中で、「白単色デッキ」「茶単色MFデッキ」がカテゴライズされる「重速デッキ」はデッキの動き方としては「中速デッキ」に近い形ですが、3,4ターン目以降から動き出し、最終的に5国力以上のカードで場を制圧します。
国力が重い分、デッキスピードや安定性で「中速デッキ」に遅れを取ることもありますが、テキストやユニットサイズによる場の制圧力はかなり高いデッキです。
「ガンダムデッキ」
2008年CS大会を通じて警戒されていたデッキでしたが、CS後半においては、「緑単色中速デッキ」や「赤黒コントロールデッキ」が包囲網を張り、大会を追うごとに上位入賞はするものの、トーナメント全体の使用率に対しては多くの結果を残せず、失速していきました。
しかし「緑単色中速デッキ」「赤黒コントロールデッキ」の2つが明確にメタデッキとなる事によって、その包囲網がり、その間隙を縫うかのごとく、開催されたCS大会のほとんどでGTへの切符を得る事に成功しています。
CS大会後半戦として「ガンダムデッキ」を見ると、「青黒ガンダム」のようなユニットによる戦闘ダメージに加え、更に手札破壊等の別の手段で対戦相手を攻撃するタイプよりも、純粋に打点や、戦場の女神2から「ニナ・パープルトン(CH-222)」を投入する等で、デッキバランスを重視したタイプの方が良い結果を残したようです。
また、「青黒ガンダム」の手札破壊を重視したパターンとは別に、G破壊を重視し、「タイタニア(U-107)」や「地球侵攻作戦(O-19)」を用いた、「青黒タイタニアガンダム」や「青緑地球侵攻ガンダム」と言ったタイプも入賞しています。
「青単色デッキ」
同じ青単色のデッキである「ガンダムデッキ」のデッキ完成度の高さから、CS大会前半戦においては選択するプレイヤーが少なかった、「青単色デッキ」ですが、CS大会後半戦においては選択するプレイヤーも増え、それに伴い突破者も増加しています。
原因としては、「ガンダムデッキ」の流行により、ユニット除去が破壊効果から「戦場の陶酔(C-99)」等の移動カードになった事、「赤黒コントロール」ように、ユニットによるコントロールが増える事で、「高機動」ユニットの重要性が上がってきた事と言った2点の変化が、「ガンダム試作3号機(U-270)」を中心とし、デッキに移動耐性を持たせ易く、更に「高機動」を持つユニットがある「青単色デッキ」が成功した理由と言えるでしょう。
「緑単色中速デッキ」
CS大会前半戦において、以前の「ブリッツクリーク(C-118)」型から、「赤い彗星(C-129)」、「ロシアの荒熊(C-005)」を使ったコントロール寄りのデッキになり、「ガンダムデッキ」には強いものの、結果として更にコントロール力の高い「赤黒コントロールデッキ」に押されていました。
しかし、戦場の女神2から「AEUイナクト指揮官型(コーラサワー機)(U-0016)」、更に「福岡大会で「狡猾な傭兵(O-006)」を使ったタイプが登場すると、メタの一角だった「赤黒コントロール」に耐性を持ち、更に「ガンダムデッキ」にも勝てるデッキとして、CS大会後半戦のメタゲームでは重要な位置を占めました。
ただし、結果としてコントロール重視のデッキとなり、元来もっていた爆発力の低下と、デッキ内のユニットとコントロールカードの枚数バランスとドローの不安定さから、デッキの構築によっては、これまで相性の良かった「速攻デッキ」のような展開の速いデッキに対して脆さを抱えてしまいました。
また、「赤黒コントロール」」も「狡猾な傭兵」に対し、「タイムリミット(O-80)」を採用するなどして対抗し、「東京大会」ではメタを占めるデッキではあるものの絶対的な強さを持つにはいたりませんでした。
結果として「東京大会」では多くの「緑単色中速デッキ」が入賞しましたが、コントロールタイプばかりではなく、以前のように爆発力を上げたタイプや、メインデッキでは対コントロールデッキカードの枚数を減らし安定性を上げたデッキも多く、カテゴリーとしては「緑単色中速デッキ」1つですが、実際には「コントロール型」「ブリッツクリーク型」といった、複数のタイプが入賞しています。
「茶単色MFデッキ」
これまではキャラクターのセットが成立しても、そのユニットが除去されると不利になる事が多かった、「茶単色MFデッキ」ですが、戦場の女神2から「ノーベルガンダム(U-G61)」を得る事で、更にデッキに除去耐性が付き、序盤のユニットベースが安定した事で、以前より着実に突破者を増やしました。
デッキの形としては、未だにキャラクターのセットがデッキとして重い要素ではありますが、「ビクトルエンジン(O-G21)」までを含めたサイズは、ほとんどの「中速デッキ」に相性が良く、「コントロールデッキ」に多い、「ガンダムスローネアイン(SP-62)」や「ガンダムヴァーチェ(U-004)」には「シャイニングガンダム(U-G1)」で対応するなど、セットを成立させるには難しい反面、メタデッキに対して一方的に不利になる事が少ないデッキと言えます。
「白単色デッキ」
後半戦で入賞した「白単色デッキ」の基本的な構成は、前半戦で入賞した「PS装甲タイプ」ではなく、これまでの「PS装甲(X)」を持つ5国力のユニットを中心としたデッキタイプでした。
新たに「ブロックワード(O-S38)」の登場により、敵軍カードへの耐性が上がり、形はこれまでとほとんど変わりませんが、より安定性を得る事で突破者を出す事に成功しています。
「緑赤ブリッツデッキ」
2007年度GTで上位を占め、「ブリッツクリーク(C-118)」を含め様々なカードが「制限」、「メンテナンス」」指定を受けましたが、激戦区「東京大会」で上位に入賞しました。
基本的な構成は「制限」を受けたカード以外はほとんど変わらず、「ブリッツクリーク」の穴を「休日の出来事(C-24)」で埋める形を取っています。
「制限」により弱体化しているデッキではありますが、プレイヤーが環境の変化を読み、「魂の輝き(C-4)」等の全体除去の減少の恩恵を最大限に受け入賞したデッキといえるでしょう。
●中速デッキの入賞者人数 (大会名横()はGT権利獲得人数)
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名古屋大会(30) |
福岡大会(16) |
東京大会(80) |
香港大会(3) |
ガンダムデッキ(青単) |
1 |
1 |
6 |
0 |
ガンダムデッキ(青黒) |
3 |
1 |
2 |
0 |
ガンダムデッキ(その他) |
2 |
0 |
1 |
0 |
青単色デッキ |
3 |
1 |
4 |
0 |
緑単色中速デッキ |
1 |
1 |
11 |
0 |
茶単色MFデッキ |
1 |
2 |
5 |
0 |
白単色デッキ |
1 |
0 |
3 |
0 |
緑赤ブリッツデッキ |
0 |
0 |
1 |
0 |
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