このデッキタイプにカテゴライズされているデッキは3、4国力のユニットを中心に構成され比較的攻撃型のデッキが多いですが、「報道された戦争(C-9)」や「貴族主義抵抗派(G-4)」等の打点以外を意識したカードも投入されているのが今期の中速デッキの傾向です。
「ガンダムデッキ(青単)」
今期の大会で最も警戒されていたデッキがこの「ガンダムデッキ」です。
様々な対策カードやデッキが存在していましたが多数のプレイヤーが選択するのは、このデッキのポテンシャルの高さを証明しています。
全体的な結果としては、対策がしっかりとしたデッキも多かったため入賞はするものの、参加デッキの数に対しては上位入賞の比率が低かったともいえます。
また、「ガンダムデッキ」は大きく青単と青黒の2つのタイプに分けられますが、「ガンダムデッキ」を対策したデッキの多い環境の中では、「ガンダム(U-347)」のカードパワーを打点やスピードに特化した「部隊編成(O-95)」、「火急の措置(C-101)」を採用した青単型の方が良い結果を残しました。
「ガンダムデッキ(青黒)」
青黒型の「ガンダムデッキ」は、「ガンダム」以外にも「報道された戦争(C-9)」等の手札破壊や、「Oガンダム(SP-63)」といった優秀なカードを投入し、デッキ全体のカードパワーを上げたタイプです。
しかしながら、デッキの安定度を下げる事が結果的に元々の「ガンダムデッキ」のパワーが下がる事につながる事、2色化による「貴族主義抵抗派」の不在が大きくデッキの持ち味を下げる結果となり青単に比べると結果を残しにくかったのではないでしょうか。
実際に「Oガンダム」や手札破壊を「ガンダム」の展開と共にプレイできた場合は良いのですが、そうでない場合に、先に相手が場のコントロールを確立したり、打点不足から逆転される場面も多くありました。
「青単アムロデッキ」
「アムロ・レイ(CH-197)」をデッキエンジンとした珍しいタイプの中速デッキです。
「ガンダム(ラストシューティング)(U-321)」、「ガンダム(ハイパーハンマー装備)(U-189)」と言った4国力の優秀なユニットを多く投入し、「アムロ・レイ」の効果で展開し場を制圧します。
「リック・ディアス(アムロ・レイ機)(U-263)」も投入され、「ガンダムデッキ」への耐性もありますが、特に「ガンダム6号機(完成形態)(U-301)」の選択されている点は、かなりビートダウンを意識されたものだと言えます。
「青単色デッキ」
「青単色デッキ」は、デッキの動きとしては1国力の「プロトタイプガンダム(U-175)」から展開し、「ガンダム(ラストシューティング)」等に繋いでいくといった、形としては以前からあるタイプに近いですが、ヴァリアブル化すると黒国力が発生する「戦いに戻る理由(C-125)」が投入される事で2色化し、さらに「Oガンダム」や「報道された戦争」と言ったパワーカードが投入されたタイプもあります。
「ガンダムデッキ」の存在により、ユニット除去カードが破壊するカードから、「戦場の陶酔(C-99)」等の移動カードに流行が移る事で、「戦いに戻る理由」が重要視された事も有利に働いた理由の一つでしょう。
「緑単色中速デッキ」
21弾以前の「緑単色中速デッキ」と言えば、4国力のユニットを「ブリッツクリーク(C-118)」を使って展開する攻撃的なデッキでしたが、今期の大会では「グラハム専用ユニオンフラッグカスタム(U-009)」や、「シャア専用ゲルググ(U-320)」と言った対戦相手の脅威に対抗可能な信頼性の高いユニットと、「赤い彗星(C-129)」等のダメージカードや「ロシアの荒熊(C-005)」等のカードが採用されたどちらかと言えばコントロール寄りのデッキが多くなりました。
実際結果を残したデッキも従来の攻撃的なタイプであった大阪大会入賞デッキ以外は、全て仙台1位と同様のコントロールタイプとなっています。
これは、専用機のセットが成立することで、1枚で場を制圧する事も可能な「グラハム専用ユニオンフラッグカスタム」の存在と、「ガンダムデッキ」を対策する必要上、除去カードによるコントロール化が進んだためでしょう。
しかしながら、大会では「赤黒コントロール」等のよりコントロール力の高いデッキも多く、さらにそれらのデッキが戦闘力の高い00ユニット等で構成され、「赤い彗星」だけでは除去できないといった不利な点もあり、余り多くの使用者と突破者を出すには至りませんでした。
「茶単色MFデッキ」
これまで「MF」を中心としたデッキは、キャラクターのセットが前提であるため、逆にキャラクターのセットが成立したユニットを除去された場合に圧倒的に不利になる事から、なかなか大会で結果を残す事ができませんでした。
しかし、「ガンダムデッキ」の存在により、「魂の輝き(C-4)」等の破壊するカードが敬遠され、結果的に、「MFデッキ」が最も苦手だった配備エリアを対象に取れるカードを中心としたコントロールが減少し、「ビクトルエンジン(O-G21)」を要したユニットのサイズ、そして「リングエリア」の効果により、この環境の優秀除去コマンドである「勝利の陶酔」をかわす事ができる等、「MF」の真価を十分に活かせるようになり、「MF」を使ったデッキでは久しぶりに結果を残す事ができました。
「白単色PSデッキ」
白単色デッキと言えば、今までは「PS装甲(X)」を持つ5国力のユニットを中心としたデッキがほとんどでしたが、このデッキは「デュエルガンダム(U-197)」、「ガイアガンダム(バルトフェルド機)(C-S188)」等の「PS装甲」を持つユニットや「ラゴゥ(アンドリューバルトフェルド機)(U-S44)」等を使ったユニットのサイズや打点を活かした攻撃的なデッキでした。
前期大会で見かける事の多かった「ムルタ・アズラエル(CH-S121)」と「慈愛の眼差し(C-9)」のコンボは投入されず、代わりに「部品ドロボウ(C-8)」や「青き清浄なる世界(C-S99)」が採用されていたのも最近では珍しい形と言えるでしょう。
●中速デッキの入賞者人数 (大会名横()はGT権利獲得人数)
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札幌大会(10) |
広島大会(16)
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仙台大会(16) |
大阪大会(30) |
ガンダムデッキ(青単) |
0 |
2 |
4 |
4 |
ガンダムデッキ(青黒) |
2 |
3 |
0 |
2 |
青単アムロデッキ |
0 |
1 |
0 |
0 |
青単色デッキ(タッチ黒) |
0 |
0 |
1 |
2 |
緑単色中速デッキ |
0 |
1 |
2 |
1 |
茶単色MFデッキ |
0 |
1 |
0 |
1 |
白単色PSデッキ |
0 |
0 |
1 |
0 |
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